「うちの子が急に歩くとかかとが痛いと言い出した」。そんな時、親御さんは心配になることでしょう。子どものかかとの痛みは、大人と同じ足底筋膜炎であることもありますが、成長期特有の「シーバー病(踵骨骨端症)」である可能性も非常に高いです。大人の急なかかと痛と、子どものそれとでは、原因や対処法にいくつかの違いがあります。シーバー病は、特に8歳から15歳くらいの活発な男の子によく見られる病気です。この時期の子どもは骨の成長が著しく、かかとの骨(踵骨)の後部にある成長軟骨(骨端線)が、アキレス腱の牽引力やスポーツ活動による衝撃によって炎症を起こし、痛みが生じます。大人の足底筋膜炎が足底筋膜の炎症であるのに対し、シーバー病は骨の成長部分の炎症である点が大きな違いです。子どもの場合、運動をすると痛みが強くなり、休むと痛みが和らぐという特徴があります。特に、サッカーやバスケットボールなど、走ったりジャンプしたりする運動を頻繁に行う子どもに多く見られます。痛みは、かかとの後ろ側や下側に現れることが多く、押すと痛むこともあります。診断は、問診や触診に加え、レントゲン撮影によって行われることが一般的です。レントゲンでは、成長軟骨の状態や、骨に異常がないかを確認します。治療の基本は、痛みの原因となっている運動を一時的に中止し、安静にすることです。無理に運動を続けると、炎症が悪化し、痛みが長引く可能性があります。アイシングも効果的です。運動後や痛みが強い時に、15分から20分程度、痛むかかとを冷やすことで、炎症を抑え、痛みを和らげることができます。また、アキレス腱やふくらはぎのストレッチも重要です。硬くなった筋肉がアキレス腱を介して踵骨を引っ張る力を強めるため、柔軟性を高めることで痛みの軽減に繋がります。ただし、痛みが強い時に無理にストレッチを行うのは避けるべきです。靴選びも非常に大切です。かかとに十分なクッション性があり、足のアーチをサポートしてくれる靴を選ぶようにしましょう。スポーツシューズも、子どもの足に合ったものを選ぶことが重要です。