季節別・日常別の医療と健康の知識提供

医療
  • その膝の痛みはリウマチや痛風かもしれない

    医療

    膝の痛みに悩んだ時、多くの人がまず整形外科を思い浮かべますが、痛みの原因は骨や軟骨の問題だけとは限りません。中には、体の内部からくる内科的な病気が、膝に関節炎を引き起こしているケースもあります。特に、関節リウマチと痛風は、膝の痛みの原因として見逃してはならない代表的な疾患です。まず、関節リウマチは、免疫システムの異常によって、自分自身の関節を攻撃してしまう自己免疫疾患です。その特徴は、朝起きた時に関節がこわばって動かしにくい「朝のこわばり」や、片膝だけでなく両膝、さらには手首や指の関節など、複数の関節に対称的に痛みや腫れが現れることです。微熱や倦怠感を伴うことも少なくありません。このような症状がある場合、専門となるのはリウマチ科や膠原病内科です。血液検査でリウマチ因子や抗CCP抗体といった特殊な項目を調べることで診断します。近年、治療薬が劇的に進歩しており、早期発見と早期治療が、将来の関節破壊を防ぐ上で非常に重要です。次に、痛風は、血液中の尿酸値が高くなることで、尿酸が結晶となって関節に溜まり、突然激しい炎症を引き起こす病気です。一般的には足の親指の付け根に発症することで知られていますが、膝の関節に起こることも珍しくありません。ある日突然、膝が赤くパンパンに腫れ上がり、熱を持って、歩けないほどの激痛に襲われるのが特徴です。この場合は、内科やリウマチ科が専門となります。血液検査で尿酸値を確認し、痛み止めの薬で急な発作を抑えつつ、尿酸値をコントロールする薬を継続的に服用する治療が行われます。このように、膝の痛みと言っても、その原因は様々です。もし、単なる痛みだけでなく、他の関節の症状や、熱感、強い腫れ、朝のこわばりといったサインが見られる場合は、整形外科だけでなく、内科やリウマチ科の受診も視野に入れることが大切です。

  • 副鼻腔炎が招く顔の腫れと発熱の正体

    医療

    発熱とともに、目の下や頬、眉間のあたりが重苦しく痛み、顔全体がむくんでいるように感じる。そんな症状に心当たりがあるなら、それは副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症が原因かもしれません。副鼻腔とは、鼻の周りの骨の中にある空洞のことで、鼻と細い通路で繋がっています。風邪などをひいて鼻の粘膜に炎症が起こると、この通路が塞がってしまい、副鼻腔の中に細菌やウイルスが繁殖し、膿が溜まってしまうのです。これが急性副鼻腔炎です。膿が溜まった副鼻腔では強い炎症が起こるため、体は発熱という形で反応します。そして、炎症が起きている場所のすぐ上にある皮膚、つまり目の下や頬などが腫れ、顔のむくみとして感じられるのです。特に、前かがみになったり、頭を下げたりすると、副鼻腔の内圧が高まるため、顔の痛みや頭痛が悪化するのが特徴です。粘り気のある黄色や緑色の鼻水が出たり、鼻が詰まって匂いがわからなくなったりするのも典型的な症状です。この病気の専門家は、耳鼻咽喉科医です。耳鼻咽喉科では、鼻の中を直接観察したり、レントゲンやCT検査で副鼻腔に膿が溜まっていないかを確認したりして診断を下します。治療の基本は、原因となっている細菌を叩くための抗生物質の服用です。また、鼻の通りを良くする薬や、炎症を抑える薬も併用します。クリニックでは、鼻水を吸引したり、霧状の薬を鼻から吸入するネブライザー治療を行ったりすることもあります。ほとんどの場合はこれらの治療で改善しますが、症状が重い場合や慢性化してしまった場合には、手術が必要となることもあります。長引く風邪だと思っていたら、実は副鼻腔炎だったというケースは非常に多く見られます。ただの鼻風邪と侮らず、発熱と顔の痛みやむくみを感じたら、一度、耳鼻咽喉科で専門的な診察を受けてみることをお勧めします。

  • 突然の顔の腫れと発熱はアレルギーも疑う

    医療

    普段と変わらない生活を送っていたのに、突然、顔、特にまぶたや唇がパンパンに腫れ上がり、同時に熱っぽさを感じる。このような急激な症状は、重いアレルギー反応のサインである可能性があり、注意が必要です。アレルギーによるむくみは「血管性浮腫」と呼ばれ、皮膚の深い部分で血管から水分が漏れ出すことで起こります。通常の蕁麻疹のような盛り上がった発疹とは異なり、境界がはっきりしない、腫れぼったいむくみが特徴です。この血管性浮腫は、食物アレルギーや薬剤アレルギー、虫刺されなどが引き金となって現れることがあります。原因となるアレルゲンが体内に入ると、免疫システムが過剰に反応し、ヒスタミンなどの化学物質が放出されます。これが血管に作用してむくみを引き起こし、体の炎症反応として発熱を伴うことがあるのです。特に危険なのは、この症状がアナフィラキシーと呼ばれる重篤なアレルギー反応の一部として現れている場合です。顔のむくみや発熱に加えて、全身の蕁麻疹、息苦しさ、声のかすれ、めまい、意識が遠のく感じといった症状が急速に進行するなら、それは命に関わる緊急事態です。気道がむくんで窒息に至る危険があるため、一刻も早く救急車を呼び、専門的な治療を受ける必要があります。アレルギー反応が疑われる場合、受診すべき診療科はアレルギー科や皮膚科、あるいは内科です。血液検査でアレルギーの原因物質を特定したり、症状を抑えるための抗ヒスタミン薬やステロイド薬を処方してもらったりします。もし、過去に特定のものを食べたり、薬を飲んだりした後に似たような症状を経験したことがあるなら、その情報も必ず医師に伝えてください。突然の顔のむくみと発熱は、体が発する危険信号かもしれません。特に呼吸に違和感がある場合は、決して様子を見ることなく、直ちに医療機関へ向かいましょう。

  • 溶連菌治療で舌のつぶつぶはいつ治るのか

    医療

    溶連菌感染症と診断され、抗生物質による治療が始まると、親として気になるのは、子供のつらい症状がいつ和らぐのか、そしてあの痛々しい「いちご舌」はいつになったら元に戻るのか、ということでしょう。特に、食事のたびに「舌が痛い」と訴える姿を見るのは忍びないものです。回復の経過には個人差がありますが、一般的な目安を知っておくと、少し安心して見守ることができます。まず、抗生物質を服用し始めると、その効果は比較的速やかに現れます。多くの場合、服用開始から二十四時間から四十八時間以内には、高かった熱が下がり始め、激しかった喉の痛みも次第に和らいでいきます。舌の症状の回復は、全身症状よりは少しゆっくりと進みます。舌の表面を覆っていた白い苔が剥がれ落ち、真っ赤な「いちご舌」の状態がピークを迎えるのが、発症から三日から五日目頃です。この時期が、舌の痛みや味覚の違和感を最も強く感じるかもしれません。しかし、抗生物質による治療が順調に進んでいれば、このピークを過ぎたあたりから、舌の炎症も徐々に鎮まっていきます。舌の先端から目立っていた赤いブツブツは、少しずつその腫れが引き、舌全体の赤みも薄らいでいきます。そして、発症から一週間から十日も経つ頃には、ほとんどの場合、舌は元の滑らかな状態に戻ります。大切なのは、この回復過程の途中で症状が楽になったからといって、自己判断で抗生物質の服用をやめてしまわないことです。医師から指示された期間、通常は十日間程度、薬をきっちりと飲み切ることが、体内に潜む溶連菌を完全に除去し、リウマチ熱や急性糸球体腎炎といった危険な合併症を防ぐために絶対に必要です。舌のつぶつぶが消えていくのは、体が着実に回復している証拠です。焦らず、医師の指示を守って、最後までしっかりと治療を続けましょう。

  • ある日突然片足のかかとが!私の闘病体験記

    医療

    健康だけが取り柄だと思っていた私に、異変が起きたのは去年の秋でした。趣味で始めた週二回のジョギング。その日もいつものように公園を走っていた時、右足のかかとの後ろに、ピリッとした小さな痛みを感じました。大したことはないだろうと、その日はそのまま走り終えましたが、翌朝、ベッドから降りて最初の一歩を踏み出した瞬間、アキレス腱の付け根あたりに激痛が走り、思わず声を上げてしまいました。歩けないほどではないものの、明らかに何かがおかしい。特に、階段を上る時の蹴り出す動作が辛く、日常生活に支障をきたし始めました。インターネットで症状を検索すると、アキレス腱炎や断裂といった怖い言葉が並び、不安は募るばかり。意を決して近所の整形外科を受診しました。医師は私の話を丁寧に聞き、痛む場所を指で押したり、アキレス腱の状態を確かめたりした後、「超音波で見てみましょう」と言いました。エコーの画面には、私の右のアキレス腱の付着部が、左に比べて少し厚くなり、周りに炎症を示す影が映っていました。診断は「アキレス腱付着部症」でした。原因は、おそらく硬いアスファルトの上でのランニングと、私のふくらはぎの筋肉の硬さだろうとのこと。治療方針は、まずジョギングを完全に休むこと、そして毎日お風呂上がりにアキレス腱のストレッチを念入りに行うことでした。さらに、炎症を抑えるための湿布も処方されました。その日から、私は言われた通りにストレッチを続けました。最初は痛くてなかなか伸ばせませんでしたが、三日、一週間と続けるうちに、少しずつ痛みが和らいでいくのがわかりました。二週間後には、朝の一歩目の激痛はなくなり、日常生活も楽になりました。完全に痛みが消えるまでには一ヶ月ほどかかりましたが、あの時、自己判断で走り続けずに病院へ行って本当に良かったと思います。たかがかかとの痛みと侮らず、専門家の診断を仰ぐことの大切さを実感した出来事でした。

  • 妊娠中の水疱瘡が母体と赤ちゃんに及ぼす危険

    医療

    妊娠という喜ばしい時期に、もし水疱瘡にかかってしまったら。それは、お母さん自身にとっても、そしてお腹の赤ちゃんにとっても、非常に大きなリスクを伴う事態となります。妊娠中に水疱瘡に感染することは、決して軽視できない深刻な問題なのです。まず、妊婦さん自身への影響です。妊娠中は、体の免疫機能が通常とは異なる状態にあるため、一般の成人と同様か、それ以上に水疱瘡が重症化しやすいと言われています。特に、重篤な合併症である水痘肺炎のリスクが高まり、母体の命に関わる危険性も指摘されています。高熱や呼吸困難といった症状は、お腹の赤ちゃんにとっても大きな負担となります。そして、さらに深刻なのが、お腹の赤ちゃんへの影響です。妊娠の時期によって、そのリスクは異なります。特に危険性が高いのが、妊娠初期、およそ妊娠二十週までに初めて水疱瘡に感染した場合です。この時期に感染すると、ウイルスが胎盤を通じて赤ちゃんに感染し、「先天性水痘症候群」という重い障害を引き起こす可能性があります。その確率は一パーセントから二パーセントと高くはありませんが、もし発症した場合、赤ちゃんには皮膚の瘢痕、手足の低形成、小頭症、白内障といった、生涯にわたる障害が残ることがあります。一方、出産直前の時期、具体的には分娩の五日前から分娩後二日までの間にお母さんが発症した場合も、非常に危険です。この場合、赤ちゃんは、お母さんから十分な免疫(抗体)をもらえないまま、産道や出生後の接触でウイルスに感染してしまいます。そして、生後五日から十日頃に「新生児水痘」を発症します。新生児は免疫力が未熟なため、非常に重症化しやすく、致死率も高いとされています。これらの深刻なリスクを避けるために、最も重要なのは妊娠前の対策です。妊娠を希望する女性は、まず自分が水疱瘡にかかったことがあるか、抗体を持っているかを確認することが大切です。抗体がない場合は、妊娠する前に必ず水痘ワクチンを接種しておきましょう。ワクチンは生ワクチンのため、妊娠中の接種はできません。接種後二ヶ月間は避妊が必要です。未来の赤ちゃんを守るため、正しい知識を持ち、計画的に準備を進めることが何よりも重要です。

  • すねのへこみと「だるさ」は腎臓・肝臓の不調かも

    医療

    すねを押したへこみがなかなか戻らない、という症状に加えて、最近どうも体がだるい、疲れが取れないと感じることはありませんか。この「むくみ」と「全身倦怠感」の組み合わせは、体の化学工場ともいえる肝臓や、浄水場である腎臓の機能が低下しているサインかもしれません。まず腎臓ですが、主な働きは血液中の老廃物や余分な塩分・水分を濾し取り、尿として体外へ排泄することです。この機能が低下する腎不全や、尿に大量のたんぱく質が漏れ出てしまうネフローゼ症候群といった病気になると、体は水分や塩分を適切に処理できなくなります。その結果、行き場を失った水分が全身に溜まり、特に顔やまぶた、そしてすねにむくみとして現れます。同時に、体内に老廃物が溜まることで、強い倦怠感や食欲不振といった症状を引き起こすのです。尿の量が減った、泡立ちが気になる、色が濃いといった変化があれば、より腎臓の病気が疑わしくなります。次に肝臓です。肝臓は、体に必要な様々なたんぱく質を合成する重要な役割を担っています。中でも「アルブミン」というたんぱく質は、血管の中に水分を保持する働きがあります。肝硬変などで肝臓の機能が著しく低下すると、このアルブミンの合成が滞り、血液中のアルブミン濃度が低下します。すると、血管は水分を保持する力を失い、水分が血管の外へ漏れ出して、むくみや腹水(お腹に水がたまること)の原因となるのです。肝機能の低下は、黄疸(皮膚や白目が黄色くなること)や、強いだるさを伴います。これらの腎臓や肝臓の病気が疑われる場合、受診すべきは内科です。より専門的には、腎臓内科や消化器内科(肝臓内科)となります。血液検査や尿検査で、腎機能や肝機能、アルブミンの値などを調べることで、診断が可能です。すねのへこみは、足だけの問題ではないかもしれません。体全体の不調を知らせるシグナルと捉え、内科医に相談することが大切です。

  • そのすねのへこみは心臓からのSOSサインかも

    医療

    足のむくみと心臓の病気。一見、すぐには結びつかないかもしれませんが、すねを押してへこんだまま戻らないという症状は、心臓の機能が低下していることを示す「心不全」の代表的なサインの一つです。私たちの心臓は、一日におよそ十万回も拍動し、全身に血液を送り出す力強いポンプです。しかし、高血圧や心筋梗塞、弁膜症など、様々な原因でこのポンプ機能が弱まってしまうと、血液を効率よく循環させることができなくなります。これが心不全の状態です。心臓から送り出される血液の勢いが弱まると、全身の血流、特に心臓から遠い足の血液が、重力に逆らって心臓へ戻ってくる力が弱くなります。その結果、血液中の水分が血管の外に漏れ出し、足の皮下組織に溜まってしまうのです。これが、すねのへこみ、つまりむくみの正体です。心不全によるむくみは、一般的に両足に現れ、夕方になるとひどくなり、朝になると少し改善するという特徴があります。そして、すねのへこみ以外にも、心不全には注意すべきサインがあります。例えば、「以前より階段を上るのがきつい」「少し動いただけでも息切れがする」といった労作時の息切れ。「夜、横になると咳が出て眠れないが、起き上がると楽になる」という症状。あるいは、急激な体重増加も、体に水分が溜まっているサインとして重要です。これらの症状が、すねのへこみと同時に現れている場合、心臓が助けを求めるSOSを発している可能性が非常に高いと言えます。専門となる診療科は、循環器内科です。心電図や心臓超音波(エコー)検査などを行うことで、心臓の状態を詳しく調べることができます。早期に発見し、適切な治療を開始すれば、心臓の負担を減らし、症状をコントロールすることが可能です。たかがむくみと侮らず、体の変化に耳を傾け、心臓の専門家に相談する勇気を持ってください。

  • 水疱瘡ウイルスが将来帯状疱疹になる仕組み

    医療

    一度水疱瘡にかかれば、もう二度とかからない。これは概ね事実ですが、話はそれで終わりではありません。実は、水疱瘡を克服した人の体内では、その原因となった水痘帯状疱疹ウイルスが、静かに生き続けているのです。そして、数十年という長い時を経て、全く別の病気「帯状疱疹」として、再びその姿を現すことがあります。この二つの病気は、原因となるウイルスが同じであるという点で、いわば兄弟のような関係にあります。水疱瘡が治癒した後、ウイルスは体から完全に消え去るわけではありません。体の抵抗力によって活動を抑え込まれ、背骨の近くにある神経の根元部分(神経節)に、まるで冬眠するように、じっと潜伏し続けます。この潜伏期間は、人によっては数十年にも及びます。その間、私たちの免疫システムは、このウイルスが再活性化しないように、常に見張りを続けています。しかし、加齢や過労、ストレス、あるいは他の病気の治療などで免疫力が低下すると、この見張り役の力が弱まってしまいます。その隙をついて、眠っていたウイルスが再び目を覚まし、増殖を始めるのです。再活性化したウイルスは、潜伏していた神経節から、一本の神経に沿って皮膚へと移動していきます。そして、その神経が支配する領域の皮膚に、痛みを伴う赤い発疹と水ぶくれを帯状に引き起こします。これが帯状疱疹です。水疱瘡が全身に発疹が出るのに対し、帯状疱疹は体の左右どちらか片側の、特定の神経領域に沿って症状が出るのが大きな特徴です。つまり、水疱瘡にかかったことがある人は、誰でも将来、帯状疱疹を発症する可能性があるということです。特に、免疫力が低下し始める五十歳代から発症率が高まります。帯状疱疹のつらい後遺症である帯状疱疹後神経痛を防ぐためにも、近年では五十歳以上を対象とした帯状疱疹予防ワクチンが推奨されています。水疱瘡という過去の病気が、未来の健康にも影響を及ぼす。このウイルスのしたたかな生存戦略を理解しておくことは、生涯にわたる健康管理において非常に重要です。

  • スポーツで痛めた膝は何科で診てもらうべきか

    医療

    サッカーやバスケットボールでの急な方向転換、ジャンプからの着地、あるいは長距離ランニングの繰り返し。スポーツに打ち込む人にとって、膝は最も酷使され、怪我をしやすい部位の一つです。練習中に膝に激痛が走ったり、慢性的な痛みに悩まされたりした時、どこで診てもらうべきなのでしょうか。答えは明確です。スポーツによる膝の痛みや怪我は、迷わず整形外科を受診してください。特に、医師がスポーツ障害の治療に精通している「スポーツ整形外科」を標榜しているクリニックや病院を選ぶのが理想的です。スポーツによって引き起こされる膝の怪我は多岐にわたります。急なストップや方向転換で膝を捻り、「ブチッ」という音とともに激痛が走った場合は、膝の安定性を保つ重要な靭帯である「前十字靭帯損傷」や、クッションの役割を果たす「半月板損傷」が疑われます。これらは放置すると膝の不安定感が残り、将来的に変形性膝関節症へと進行するリスクが高まるため、MRIなどによる正確な診断と、適切な治療が不可欠です。また、ジャンプ動作を繰り返すことで膝のお皿の下が痛くなる「ジャンパー膝」や、ランニングで膝の外側が痛くなる「ランナー膝(腸脛靭帯炎)」といった、特定の動作の繰り返しによって起こる「オーバーユース(使いすぎ)」による障害も多く見られます。スポーツ整形外科では、単に痛みを診断し治療するだけではありません。選手の競技レベルや目標を理解し、競技の特性を考慮した上で、一日でも早い競技復帰を目指した治療計画を立ててくれます。手術が必要な場合でも、より侵襲の少ない関節鏡を用いた手術を選択したり、競技復帰に向けた専門的なリハビリテーションプログラムを提供したりと、アスリートに寄り添ったサポートが受けられるのが大きな特徴です。たかが膝の痛みと軽視し、無理をして練習を続けることが、選手生命を縮めてしまうことにも繋がりかねません。スポーツで膝を痛めたら、できるだけ早くスポーツ整形外科の専門医に相談することが、未来の自分のためにも最も賢明な選択です。

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