朝、鏡を見て自分の顔がパンパンにむくんでいることに気づき、同時に体温を測ると熱もある。こんな経験をしたら、誰もが不安になるでしょう。風邪の症状とは少し違うこの組み合わせは、一体何が原因で、どの病院へ行けば良いのでしょうか。大人の発熱と顔のむくみを伴う場合、まず最初に検討すべき診療科は内科です。内科は、体の内部で起きている様々な病気を総合的に診断する専門家であり、医療の入り口としての役割を担っています。発熱は体内で何らかの炎症や感染が起きているサインであり、顔のむくみは体内の水分バランスの乱れやアレルギー反応、腎臓や心臓などの臓器の機能低下を示唆している可能性があります。内科医は、これらの症状を多角的な視点から捉え、問診や聴診、血液検査、尿検査といった基本的な検査を通じて、原因を絞り込んでいきます。例えば、腎臓の機能が低下して体内の余分な水分や老廃物を排出できなくなると、むくみと同時に倦怠感や発熱を伴うことがあります。また、ウイルスや細菌による感染症、特に顔に近い副鼻腔や扁桃腺、唾液腺などで強い炎症が起きている場合も、発熱と局所的な腫れ、つまり顔のむくみとして現れます。さらに、全身性のアレルギー反応や自己免疫疾患が原因である可能性も否定できません。まずは内科を受診することで、これらの様々な可能性の中から最も疑わしい原因を探り、もしより専門的な治療が必要だと判断されれば、腎臓内科、耳鼻咽喉科、アレルギー科といった適切な専門診療科へスムーズに紹介してもらえます。自分で原因を特定しようと悩む前に、まずは全身を診るプロフェッショナルである内科医に相談することが、的確な診断と治療への最も確実な第一歩となるのです。